第13回お題
ケチケチ大運動会で経費削減を実現しよう！
飲食店経営の大きなコストは食材原価、人件費、家賃であることはご存知の通りです。しかし、それ以外のコストも見逃すことはできません。今回は「ちりも積もれば山となる」コストをどのように抑制するかを考えてみましょう。
（1）ケチケチ大運動会
店舗運営上の必要な経費を削減又は抑制することは大変難しいことです。そこに目を向けないと折角の利益を無駄に使うことになるにも関わらず…。しかし、小さな経費は特に意識しないとなかなか削減できないのも事実です。そのため、コストセーブや経費削減には、全従業員の協力が不可欠です。そこで、運動論的な全社的活動に仕立て上げて楽しみながら実行することをお奨めします。その名も『ケチケチ大運動会！』。
経費項目を運動会種目に見立てて、種目（担当者）ごとに、ゴールに向かって競争します。
例えば、事務用品。ボールペンやオーダーシートなどつい気軽に購入（発注）しがちですね。そこで、以下のような方法はどうでしょうか…。
- 毎月の必要数量を設定する
- 必要数量しか使わない（予備は保管しておく）
- 担当者毎に管理させる（記名したり、ロッカーに保管させたり）
- 新しいものを使う際は上長に申告する
- 種目（費目）ごとに担当者を決めて、予算内着地したか、前年同月対比、同年前月対比など様々な指標で競争の成果を明確にする。
毎月の競争が楽しくなり、個々人が目標を達成する意識を高めるようにすることが、ケチケチ大運動会の成功＝経費削減の秘訣です。
（2）稟議書制度
追加購買や新しい商品購買の際には『稟議書』を起票することを習慣化させます。これは、会計処理にも必要となるばかりでなく、何をどれだけ購入したかが一目瞭然で、備品の発注管理にも役立ちます。この起票が面倒だということで、購入量が激減したお店もありますので、ある程度の乱購買の防止にもなります。かつて幼少期に『お小遣い帳』をつけていた人もいると思いますが、お金の出入りを記録することは経済観念を発達させると同時に、お金の価値や使う意味を深く考えることに役立ちますからね。書式には、購入日、購入品目、購入価格、購入数量、購入目的、購入担当者、決裁担当者などが記されます。インターネットでサンプル書式はダウンロードできます。
（3）毎月の推移把握
ケチケチ運動会も毎月続けることに意味があります。しかし、いつまでもケチケチしていられませんよね（笑）。いつまでやったらいいか？そう、1年は続けてください（本当はずーっと続けるのがいいのですが）。そうすると、月毎の変化が現れます。その推移を観察していると購買量が急に増えたり減ったりと変化が現れます。その月、その経費に関して考察・分析を行ない、何故増額（減額）したのか？その防止策（再現性）は？他の経費との関連は？などを調べてみてください。これが積み重なって、経費の標準値が判断できるようになり、毎月の経費額が固定化されるようになるでしょう。それが無駄使いの削減に繋がります。
皆さんも楽しみながら『ケチケチ大運動会』を開催してみてください！
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