第2回お題
食中毒だ、どうしてくれるんだっ!
─とある日、フレンチレストラン「Gourmet」に起こった事態─
午後8時頃、予約の無いお客様が3名で来店。「Gourmet」のお客様は8割以上が事前予約のお客様である。しかしその日のディナーでは、4人がけの席が1組だけ空いていた。そこへ店長は3名様を席に案内した。50代とおぼしき女性、30代相当の男女1名ずつの組み合わせ。3名が選んだ料理は5,500円のコース。スパークリングワインを注文し、3名で楽しそうに語らいでいたことを記憶している。
午後10時半過ぎのことである。3名の中で1番年配の50代とおぼしき女性が店内のトイレから出てこない。心配した同席のお客様がトイレまで行き状況を確認している。その後トイレ内から大声が響き、救急車を呼ぶ声がした。店長が駆け寄ってみると、トイレの床にうずくまり倒れている50代とおぼしき女性と混乱している30代の女性がいた。店長は慌てて電話を取り、119番へ連絡を入れた。
翌日、緊急入院となった50代とおぼしき女性の配偶者と名乗る男性が「Gourmet」に尋ねてきた。その男性が言うところによると、その男性の妻である女性は食中毒であると診断され、症状により現在もなお入院治療中であること。その原因として「Gourmet」で食された料理に問題があったのではないかという話になっているとのこと。何より妻の安否が一番ではあるが、状況次第では法的手段に訴え、店の対応によって関係官庁、マスコミなども利用し徹底的に戦う意思があるという話を伝えて来たということだった。
当日の当該女性が召し上がったコース内容
- モッツァレラチーズのラビオリとハモンセラーノで巻いたグリッシーニ
- ラングスティーヌのポワレ グリーンアスパラガス添え
- 鴨胸肉のエマンセ ソーテルヌ風味のジロール茸添え
- フランス産チーズ盛り合わせ
- コニャック
その他の情報
- 食中毒の潜伏期間
- サルモネラ菌(鶏卵・うなぎ・すっぽん等)/12時間~24時間
- 腸炎ビブリオ菌(主に魚介類)/3時間~20時間
- カンピロバクター菌(主に鶏肉)/2日~4日
- 黄色ブドウ球菌(加工食品、生菓子等)/1時間~6時間
- ウェルシュ菌(主にレトルト食品)/6時間~18時間
- ボツリヌス菌(主に缶詰等)/12時間~36時間
- 食材管理状況
- 厨房担当者の3名しか食材に触れられないルール有り
- 食材を加工する際はエンボス手袋の着用を義務化している
- 顧客情報
- 食中毒であるとの情報はそれを告げに来店された男性からだけである
- 病院に確認をとってみたが個人情報とのことで取り合ってもらえない状況
- 保健所への届出はまだ実施していない
- 当日営業終了時間から35時間が経過しているが、50代とおぼしき女性以外に「Gourmet」への食中毒の訴えは出ていない
※これらの店名などは、架空の設定になります
以上のエピソードと情報をもとに、自分なりの解決策を導いてみよう。
- 課題(1)
- イシュー(課題)を特定し、なぜ自分がそう思うのかをまとめてください。
- 課題(2)
- お客様は腹痛を起こしていない
- お客様は重度の腹痛を起こしている可能性が極めて高い
経営に正解はありません。
上記2つよりあなたの結論とその理由はなんですか?
今回は、ピラミッド・ストラクチャーという手法を使い、問題の解決策を導いていきます。
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