ブーランジェ

世界一パンの種類が豊富といわれている日本には1万4000店以上のパン屋があります。パン職人の仕事は「奥が深い」と言われる理由、それはパン作りがレシピ通りにはいかないからです。パン作りに欠かせない「イースト」とは酵母、つまり微生物の一種です。このイーストが生地の糖分を栄養源に炭酸ガスを発生させ、生地を膨らましパンの風味の元となる成分なども作り出します。これが発酵です。日々の気温や生地を寝かせる時間によって、発酵具合は大きくことなります。その具合によって、パンの出来が大きく左右されます。それを日々操るのがパン職人なのです。

パン職人の仕事とは？

パン職人になるために必要な資格はありません。何よりも必要なのは「パンとずっと向き合う覚悟」と「一流のパン職人になる！という情熱」です。朝が早く、立ち仕事であり、重い粉や生地を運ぶ体力も必要で、高温の工房の中、時間に追われながらの作業、また、材料の配合や温度の計算など、日々数字とも向き合っていかなければなりません。パン職人を夢見て就職しても、すぐに辞めてしまう人が多い厳しい世界です。 しかし、先述したようにパン作りは同じ作業の繰り返しではなく、五感をフルに使っていつも同じ味のパンを作っていかなければなりません。しかも、一日に多種類のパンを時間通りに焼き上げなければなりません。時間に追われつつも、常に微妙な判断を求められる実に奥が深い魅力ある仕事である事は間違いありません。 焼きたてのおいしいパンは人を笑顔にします。パン職人はいろんな世代の人を幸せにできる喜びがあり、お客様がうれしそうに買っていく、そしてたまにお客様に直接「おいしかったよ」といってもらえることが何ものにも変えがたい喜びです。最初はきつい仕事に思えてしまうかもしれませんが、経験を積んで、こうした面白さが見えてくると、パン作りにハマリます。個人経営のパン屋などをのぞいてパン作りの仕事は工程により分業になっている場合がほとんどです。「生地作り」、「生地の成形」、「焼き上げ」に分かれている場合が多く、生地の発酵の状態を判断する、限られた時間内に決められた量の生地をきれいに形にする、微妙な焼き上がりのタイミングを判断する。これらのことができるようになるには、それぞれ数年 経験が必要です。一つ一つの工程をじっくり学び、「経験」と「勘」を養うことが大切です。そして、全ての作業が一通りできるようになれば、さらにオリジナルのパンづくりなど、創造性が求められるようになります。技術を身につければ、将来的には自分の店を開くことも可能です。

こんな人はパン職人に向いている。

• モノづくりに情熱を傾けられる人
• 「浅く広く」より「狭く深く」が性に合っている人
• 健康で規則正しい生活習慣が維持できる人
• 仕事の成果を日々感じていたい人

ベイクオフ製法とオールスクラッチ製法

主な製パン用語

製パン業界で取れる資格

• パン製造技能士(国家資格)
• パンコーディネーター(民間資格)
• パンアドバイザー(民間資格)