実家から送られてくる沖縄の食材。ゴーヤチャンプルーはお母さんの味！

清本　利明さんは地元・浅草の人。恵さんは、沖縄県・糸満市のご出身。ご夫婦で「居酒屋まんてん」を営んでいます。

冷奴とか揚げ出し、豚のアスパラ巻きなど、居酒屋らしい料理が載っているメニューを裏返すと、そこには沖縄料理のメニューがいっぱい書かれていました。居酒屋らしさと沖縄料理とのコ ラボ、それが「居酒屋 まんてん」の面白さなのですね。

「実家の方から、島らっきょうや海ぶどうなどを送ってもらっているんです。故郷の糸満市には、沖縄そばのメーカーもあって、出張のとき営業の方が寄ってくれたり。そんなご縁もあって、沖縄料理のメニューも充実させているんですョ」と、笑顔でメグちゃん。

「ソーメンチャンプルーはなんとか僕でもつくれますが、ゴーヤチャンプルーは絶対、僕にはつくれない味なので彼女の担当というように、決めています」と、トシさん。

この夜はラッキーなことに、入荷限定メニューの「海ぶどう」も「島らっきょうの天ぷら」もありました。それではメグちゃん担当のゴーヤチャンプルーもいただきましょうねぇ。

「うちのゴーヤチャンプルー、小さい頃からお母さんがつくってくれた我が家の味なんです」

そっかぁ。トシさんでもつくれないという意味は、そういうことだったのか。では、いただきます。

あんし、まーさる！（なんてうまいんだ！）　豆腐と玉子がふんわりと絡んで、ゴーヤのほどよい苦味が旨い！　それにシャキッと炒めてあるので、ぜんぜん水っぽくない。これが本場の家庭の味わいなんですね。

「おいしい、ってひとこと言ってくれたら、それだけで嬉しいデス（笑）」とメグちゃん。はい、「おいしいっ！」（笑）

友だちが来てくれるから、毎日が楽しいんデス！

オープンは2010年2月。内装工事は、トシさんのイメージで進行しました。トシさん自ら寸法を測って、棚や流しのサイズを注文したそうです。

「とくにキッチンを重視しました。お客さんの席や居心地ももちろん大切なので、そこはきちんと整備して、その上でキッチンの広さを確保したんですね。やはり毎日立つ場所ですから、ストレスなく使い勝手がいい方がいいと思って」

カウンターを挟んで、楽しく会話がはずみます。おふたりと話しながら泡盛を飲んでいると、なんだかもうお友だち気分に（笑）

家庭的な沖縄料理をつまみに、唄三線や食材などいろいろと沖縄の話題で盛り上がりました。泡盛がすすみます♪

トシさんにとっては、沖縄は第二の故郷なのですね。

「海も自然もいいけど、やはり人が素晴らしいですよね。みんな素朴で優しい。もちろん、ここ浅草の古くからの僕の仲間もみんなあたたかな人たちですょ」

気が付けば何組ものお客さんが入店しています。「いらっしゃい。もう二日酔い治ったの？（笑）」「やぁやぁ、楽しかったね！」

いずれも、トシさんとメグちゃんのお友達みたいなお客さん。

「店をはじめて、いちばんよかったことは、友だちが来てくれること！　友だちと会えるから毎日が楽しいんです♪」