創業支援や経理支援で元社員をサポート。今回は九州料理に初チャレンジ！

寿司でもイタリアンでもパン屋さんでも、いわゆる職人タイプで活躍してきた人っていますよね。そういう人たちが少しずつ歳を重ねてくると、新しい若い世代が台頭してきたときに世代交代や活躍の場が制約されてしまうなど、困難な局面をむかえることがあります。

大坪政樹さんは、そういう人たちに新しい活躍の場を提供したり、給与計算など経理面からサポートする会社を経営されています。

「職人は経営を学んでいないと、あとあと苦労するんですね。私は、元社員たちの創業支援や経理のサポートを行うことで、長く飲食の仕事に携われるような環境づくりを行っています」

お店をひとつつくる。そこで一緒に仕事をし、店長を経験した人の個性を見極め、その人が活躍できる環境をプロデュースする。それが大坪さんのビジネスモデルになっています。

今回、おじゃましたお店も大坪さんがプロデュースしました。

店長の豊岡栄二さんは宮崎日向で長年飲食の仕事をしてきました。その豊岡さんがのびのびと活躍できる場として立ち上げたのが九州料理の業態。それが「マルキュウ」なのです。

大坪さん（左）「コックをやってきた私にとっても、串焼きは初チャレンジでした。豊岡店長と共に、この店をやってきて3年になりますが、いいお客さんが通ってくれるようになりました。ありがたいことですね」

豊岡店長（右）「日向のチキン南蛮や福岡の明太子の天ぷらなど、九州のうまいもんばかりをここ高円寺で再現しています！　スタッフみんなで明るく元気な店づくりを心がけています！」

串焼きも明太子の天ぷらもうまい。でも、スタッフが明るさが最大の魅力！

生ビールがうまいっ！　クリーミィな泡とキリっと冷えたグラス。注ぎ方も繊細。だから、うまいっ！

「生ビールや角ハイボールといったベーシックなドリンクほどおいしい方がいいですよね。それに私たちはできるだけお客さんの好みを覚えるようにしています。ポテトサラダにソースをかけたい人にはソースを一緒にお持ちするとか。手づくりのあたたかい料理をあたたかなうちにとか。大手チェーンにはない、かゆいところに手が届くサービスをめざしています」

串焼き、明太子の天ぷらなど、料理も焼酎もおいしいのですが、スタッフが明るさが「マルキュウ」最大の魅力かもしれません。

「ローテーションで全員がすべてのポジションをやるんですね。私も大坪も、もちろん洗い場に立ちます。お互いの立場を理解できているんですね。だからお互いを思いやれるというか。それが明るさにつながっているのかもしれませんね」

上品な感じの若いカップルや女子グループが来店して、生ビールや焼酎をおかわりして飲んでいる。中央線沿線の若い人たちはよくお酒を飲むんだなぁ。

また、中央線沿線ということもあってか、演劇などを志す人も多く、「マルキュウ」にも若手の舞台役者さんが働いていました。

串焼きを焼きながら、豊岡店長はクリンと大きな目を輝かせながら抱負を語ってくれました。

「将来的には、『マルキュウ宮崎日向店』をつくりたいですね。この本店と日向店を、スタッフが行き交いながら、九州の今を感じながら働けるような環境をつくれたらもっと楽しい店になると思うんですよね！」