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第78回 情熱ダイニング IROHA (いろは)

第78回情熱ダイニング IROHA (いろは)

2015.6.4
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毎日100%のことをしているだろうか、と自問自答。

毎日100%のことをしているだろうか、と自問自答。

19才で独立を意識しはじめ、31才で開業を果たした秋山拓也さん。でも、店をはじめるとき、先輩からこう言われたそうです。

「お前の店なんて、半年でつぶれるって言われましたょ。で、実際そうなりかけた(笑)。ちょうど半年経ったころ、通帳の残高がゼロになったんです。大赤字だし、先行きが不透明で、めまいがしました。店をやっていける自信だけはあったので、ものすごいショックでしたょ」

普通なら、そこで挫折して店をやめてしまう人もいるかもしれません。秋山さんの場合、そこから冷静に自問自答をしていったのです。

「俺は毎日100パーセントのことをやっているのだろうか? 日々の業務におわれて、本当にやるべきことをやっていないのではないか。そんなことを突き詰めて考えていきました。そうしたら、いろいろと気づいてきたんですね。メニューの内容、ホームページの細かい表現。接客サービスのこと。チームプレイの大切さ。まだまだ見直すべきこと、成長できる余力があると思い始めてきて。それで、よしっ、やってやろうと思ったんです」

再度、借り入れを起こし、再スタート。

自分の店だから、自分のカラーで染めていこうと思っていた開業時から、スタッフの個性を生かすチームプレイを大切にしようと考え方をシフトしたことも、いい影響になったと振り返ります。

そこから業績は右肩上がりとなり、リピーター率8割のダイニングへと成長を遂げてきました。

それでも秋山さんは経営者として、いつも危機感をもちながら店の状況を見つめています。

「昔は3年もてば5年はもつ、なんて言われていた時代がありました。でも、今は違う。1年ごとに勝負していかないと、先が見えない時代です」

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古白鶏で秋山さんとおしゃべり、徳島県産のうどんで〆る

古白鶏で秋山さんとおしゃべり、徳島県産のうどんで〆る

スタッフと大きな声でよくしゃべり、冗談を言って周囲を笑わせたり、BGMをまねして歌ってみたり(笑)。秋山さんは、店のムードメーカーとして、ときにしなやかな身のこなしで、またあるときにはゆるーいキャラの店主として、チームを引っ張ります。

また、鞄のなかには経済学の本が忍ばせてあったりして、日々の勉強も欠かすことがありません。

そんな店主のもとに集まる常連客はほとんどがビジネスパーソン。

「こんど山菜食べたいから、天ぷらかなにかで料理してょ」

「カニ、食いたいなぁ。仕入れといてよ」

メニューに目を向けず、食材からリクエストする常連客も少なくありません。

本日の刺身で一杯、古白鶏の串焼きをつまみに秋山さんとおしゃべりして、コラーゲン鍋をつっついて、徳島県産のうどんで〆る。仕事帰りに、そうやってこの店を楽しむお客さまで連日にぎわいます。

心がけているのは、気づくサービス。

「グラスの中が空っぽとか、そろそろ次のひと皿をオーダーしそうなタイミングとかね。そういうことに気づくようにしています。でも、気づいたからといって、おかわりいかがですか?と声かけをするかどうかは、また別の問題なんですけどね。そのあたりはお客さまの状況とか空気とかを読まないとね」

勉強熱心でありながら、危機感いっぱいでありながら、そういうことを感じさせず、楽しく店をつづけていく喜びをスタッフたちと共有している秋山さん。

仕事に疲れたり、気持ちを切り替えたいとき、ほんわかとあたたかい「IROHA(いろは)」にくれば、心身ともに回復まちがいなし!ですね。

母親の影響で習っていた書道がこんなところに生きてます。勢いのある筆文字についつい追加注文したくなりますね。

名物の「古白鶏コラーゲン鍋」に使われるダシ。食材の隅々までしっかりと使い、丁寧にコクと旨みを抽出します。

カウンターをメインにした店内は、大人がくつろげる空間。個室へは、和の風情を感じさせる石段から入ります。

店舗情報
情熱ダイニング IROHA(いろは)
東京都豊島区池袋2-43-2 FINOビルB1F
tel.03-3986-0016
営:月~金17:00~1:00(L.O24:00)
土17:00~24:00(L.O23:00)
休:日・祝
交:各線池袋駅徒歩5分
<予告>次回のリレーキーワードは?
「情熱ダイニング IROHA(いろは)」後輩の出したお店「丸ノうち」

秋山さんは自分を「経営者としてはまだまだペーパードライバーです」と説明するほどの、ひたすら謙虚な人でした。さて、そんな秋山さんの知り合いが立ち上げた和バルスタイルの店が次にご紹介していただいたお店です。「借り入れのこととか、私にできることをアドバイスさせてもらいました。お酒も、おでんもおいしくて、とてもいいお店です。おすすめです」。ありがとうございます。それでは次回も池袋西口エリアからのレポートです。

文:高木 正人
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